「今の仕事とは違う仕事に転職したい」「違う業界の仕事にチャレンジしてみたい」と思う方は少なくありません。
就職したものの、仕事内容が合わないと感じたり、待遇に不満を感じたりする方や、大卒で希望通りの仕事に就けず、あらためて希望する仕事にチャレンジしてみたいという方など、転職を志す理由は人それぞれです。
転職を成功させるためには、面接をパスしなければなりません。ここでは、異業種からの転職を成功させるための面接対策や志望動機の伝え方について解説します。
- 異業種への転職パターン
- 志望動機の伝え方
- 面接官が、転職の面接の志望動機で知りたいことは何?
- 志望動機ではなく転職理由を聞かれたらどう答える?
- 異業種への転職を成功させるには?
- パスキャリでスキルや適性を相談しよう
異業種への転職パターン
転職を考える時、「同じ営業職でも業種を変えて転職したい」というパターンと、「業界も職種も違う企業に転職したい」というパターンがあります。
「異業種」と「異職種」という言葉の違いは、転職活動をする上で理解しておく必要があるため、把握しておきましょう。
異業種で同職種の転職
例えば、「アパレル業界の営業職」から「IT業界の営業職」へ転職したい、という場合は、業界は違いますが、同じ営業職という職種を希望する、ということになります。
同じ職種での転職希望の場合、前職ではどのようなスキルを得たのかを伝える必要があります。
また、同じ職種を志望するにあたって、どれだけその職種にやりがいや適性を感じているか、といった志望度の高さをアピールすることが大切です。
異業種で異職種の転職
「化粧品会社の営業職」から「損害保険会社の営業事務」へ転職したい、という場合は、業種も、職種も違うという認識になります。職種は営業職と事務職の違いとなります。
このパターンは、前職の経験スキルが問われない場合もあります。
面接では、新しい仕事にチャレンジしたいというやる気をアピールし、好印象を与えるように意識しましょう。
志望動機の伝え方
志望動機を面接官に伝える場合、ありきたりのセリフを暗記して話すのではなく、自分の考えや自分の経験を伝えようとしないと上手く伝わりません。
自己分析をして紙に書き出し、最後に2分~3分位におさまるようにまとめることが必要になります。次にあげる4つのポイントを確認しながら自分の考えを書きだしてみましょう。
志望理由を述べるための4つのポイント
ポイント1:「なぜこの業種又は職種を希望するのか」
なぜこの業種、又は職種を選んだか?選ぶきっかけや動機となった出来事やエピソードを思い出してみてください。
ポイント2:「この業界の中でもこの企業を選んだのはなぜか」
数ある企業の中で、希望の会社の何に魅力を感じたか?をまとめてみましょう。他の企業と比べてみるのもいいでしょう。
ポイント3:「前職の経験とスキルはそのようなもので、どう活かせそうか?」
転職先にマッチした経験や実績があれば書き出してみましょう。
たとえ今までの経験が、求められているスキルに結び付かない場合でも、活かせる部分を探してアピールしましょう。
ポイント4:「今後どのように取り組みたいか?」
積極性や適応力をアピールしましょう。
ここまで書きだした内容を整理し、次の回答例を参考にしながら、自分の志望動機をまとめてみてください。
異業種へ転職する場合の志望動機の述べ方回答例
例:整体院の受付から健康機器メーカーの営業職へ転職希望
「前職では整体院の店舗の受付業務に〇年間就いておりました。
健康に対する意識の高いお客様と接する機会が多く、運動の大切さをお客様から教えて頂いたことがきっかけで、健康機器の提供に携わる仕事に惹かれ、この業種への転職を希望しました。
健康器具メーカーの中でも、高齢者の方の健康管理にも役立つ商品を開発していることに大変魅力を感じております。高齢化が進む中で高齢者の健康に貢献したいという強い思いがあるのも理由の一つです。
多くのお客様と接する中で身についたコミュニケーション力と、事務処理のスキル、そして、整体院の業務を通して学んだ健康に対する知識を活かし、御社の商品をより広められるよう貢献できればと思っております。よろしくお願いします。」
志望動機をまとめるポイント
- ・ なぜ業界の中でも〇社なのかを述べる
- ・ 前職で得た活用できるスキルや経験をアピールする
- ・ 2分~3分以内で収まるようにする
- ・ 丸暗記せず、伝えたいことは何かを頭にいれておく
話す時間は結構大切です。2分~3分より長いと、聞いている方は長いと感じてしまいます。また、丸暗記したことをそのまま話そうとすると、話に詰まってしまった時に修正がきかなくなってしまう場合があります。何を伝えたいかを頭に入れて志望動機を話せるようにしましょう。
面接官が、転職の面接の志望動機で知りたいことは何?
面接官は、本人が希望していることと、企業求めている人物像とがマッチしているかを知りたがっています。
いかに自分が優れたスキルを持っているかをアピールしたとしても、企業の求めているスキルとマッチしていなければ、落とされてしまいます。
そのため、志望理由を述べる時には、自己分析が必要になると同時に、企業はどんなことをやっている企業で、どんなことを求めているのかをリサーチする必要があります。
例えば、海外進出の予定のない企業に対して、「自分の語学力を生かして海外でも営業職として活躍したい」と伝えてしまっては、どんなに素晴らしい語学力があろうとも、ミスマッチだと判断されますし、実際自分の希望通り活躍はできないということになります。
しっかりと求められている人物像と企業の求人情報をリサーチする必要がありますが、転職先の企業情報を詳しくリサーチすることは自力では難しい場合もあるため、転職エージェントに相談することをおすすめします。
志望動機ではなく転職理由を聞かれたらどう答える?
異業種への転職の面接ならではの質問というものがあります。
それは志望理由とは別に、「なぜ現職(前職)を辞めようと思ったのですか?」という質問です。
この質問で面接官は「前の仕事では何が不満だったのか?」を聞こうとしており、前の仕事の方が良かったと、すぐやめてしまわないかを見極めるためにこのような質問をします。
転職理由の回答でNGな例
転職理由を述べる場合、前職へのネガティブな不満や悪口を述べることはNGです。
例えば、上司が嫌だった理由があったとしても、それをストレートに話してしまうと、転職先でもおなじように不満になって辞めていくだろうと面接官は考えます。
また、「前の仕事が嫌になったので」とネガティブな発言だけで話を終わらせるのも良くありません。
伝え方を工夫し、「前の仕事を経験したからこそ、本当にやりたいことを見つけられました」というようにポジティブないい方に置き換えることが大切です。
さらに「御社の仕事に興味をもちました」というような、理由がない述べ方もNGです。
「御社の仕事であれば、~ができるので、志望しました」というように、志望した背景や理由を述べるようにしましょう。
転職理由を聞かれたときの回答例
例:営業事務から営業職へ志望する場合
「営業事務で、営業マンのサポート業務に携わっておりましたが、商品知識を深めることやプレゼンの資料を作成している時にとても充実感を覚え、人に商品の魅力をうまく伝える仕事をやってみたいという気持ちの方が強くなり、営業職を希望しました。
御社の営業の仕事においては、インサイドセールスも導入されており、お客フォロー業務にも興味があり、貢献できると考えています。」
異業種への転職を成功させるには?
一般的に異業種への転職は簡単ではないと言われていますが成功させるためのコツを紹介します。また、転職には年齢制限がないようである場合が多いため、企業の採用傾向などを把握するには、転職エージェントに相談することをおすすめします。
異業種で同じ職種へ転職を検討する
業種が違っても、職種が同じである場合、スキルやノウハウを活かすことができるため、転職に成功しやすいと考えられます。
例えばITの知識があり、社内ヘルプデスクの業務を、タイヤ製造業のメーカーの企業で行っていたけれども、スキルをそのまま生かし、保険業界の企業へ転職し、ヘルプデスクの業務を行う、というパターンがあります。また、営業職を以前はOA機器メーカーで行っていたけれども、保険業界に転職して営業を行う、というパターンもあります。
未経験歓迎の企業を検討する
未経験歓迎で研修制度が整っているところは、異業種でも転職できる可能性が高いので、狙い目です。
未経験でも研修制度がある求人をリストアップしてそこから絞っていくのも一つの方法です。
年齢制限などは転職エージェントに相談しましょう
転職できる年齢は28歳までという説がありますが、実際は企業によって様々です。
よりキャリアを積んだ方を求める企業の場合は30代、40代の人材を求める場合もあります。
また、応募するにあたって年齢制限がないようで、実はあったりもします。
採用の傾向については、企業によって異なるため、企業の動向を把握している転職エージェントに相談することをおすすめします。
また、応募先の企業情報の詳細を自分で調べる時間がない場合や、「調べ方がわからない、面倒だ」と感じる場合も、転職エージェントに登録し相談すると、時間の節約にもなり、効率良く転職活動をすることができます。
パスキャリでスキルや適性を相談しよう
異業種への転職は、前職で培ったスキルが、希望する転職先の企業が求めるものとマッチしているかどうか見極める必要があります。
そして、面接の対策が成功へのカギとなります。
自分では「これだけ頑張ってきたのだから」という気持ちや「これだけ対人スキル磨いてきたのだから」と思っていても、応募できるスキルかどうかの見極めは、客観的に転職エージェントのキャリアカウンセラーに相談したほうが安心です。
パスキャリなら、キャリアカウンセラーが、持っているスキルや強みを見極め、的確にアドバイスをしてもらえるため、効率よく転職活動をすることができます。
また、面接の対策を、企業の特徴に沿って一人ずつ行っており、面接官に刺さる言葉を一緒に考えてもらえるなど、きめ細かくサポートしてもらえます。
異業種への転職を目指したいと思ったら、ぜひ登録をしてみてください。