営業職を経験してきた方の中には、更なるキャリアアップを目指し、他業種または同業種の営業職へ転職を志す方も多いのではないでしょうか。
ここでは、営業職経験者へ向けて、職務経歴書の書き方について詳しく解説します。
もちろん営業職からほかの職種を目指す方にも、キャリアを伝えるための書き方などを参考にしていただけます。
職務内容、実績などを、採用側が必要としている営業経験者の職歴の情報を的確に伝えるには、押さえるべきポイントがあります。
法人、個人、業種別の営業のキャリアを伝えるためのコツも紹介します。
- 「営業職経験者の職務経歴」の書き方 4つのポイント
- 「職務要約」の書き方
- 「職務経歴詳細」の書き方
- 業種別の書き方注意点
- 営業のキャリアが浅い場合・書くことが少ない場合
- パスキャリなら職務経歴書の書き方を相談できる
「営業職経験者の職務経歴」の書き方 4つのポイント
営業職を経験してきた方の職務経歴書の書き方を解説します。必須の項目と、押さえるべきポイントがあります。サンプルを参考に、職務経歴書のイメージや全体像を把握しましょう。
営業経験者の職務経歴で伝えるべき4つのこと
営業職で培ってきたキャリアをしっかり採用側に伝えるために、職務経歴書には次の4つのポイントを押さえて書きましょう。
【営業職の経歴書で伝えるポイント】
- ・ どんな商材(サービス)を取り扱っていたか
- ・ どんな顧客を対象としていたか
- ・ どんな方法で営業活動をしていたか
- ・ 営業成績・実績について
職務経歴書はサンプルによって項目数が違う場合がありますが、以下の4つは必須項目です。上記4つのポイントを考慮しながら、文を作成します。
【職務経歴書の必須項目】
- ・ 職務要約
- ・ 職務経歴詳細
- ・ 活かせる経験・資格・知識・スキル
- ・ 自己PR
「職務要約」は3行~4行ほどで、入社後どのような営業の仕事を行ってきたか要約した文章にします。
「職務経歴」は、詳しく仕事内容を伝える欄です。ただし、終業した時期、業務内容、商材、実績などを、箇条書きにし、分かりやすくまとめます。
営業職の職務経歴書では、どんな物を、誰に、どんな方法で売ってきたか?そして成績はどうだったかが伝わるように意識しましょう。
職務経歴の見出しと全体の内容をチェックしよう
職務経歴書のサンプルを紹介します。全体的にどのような構成になっているのかを把握しましょう。
【営業職の職務経歴書サンプル】
「職務要約」の書き方
職務経歴書のいちばん上にある「職務要約」は、採用担当者が最初に目にする箇所です。
次の点に注意しましょう。
3~4行程度にシンプルにまとめる
アピールしたいことが多くとも、シンプルにまとめましょう。
「どのような事に従事してきたか」「どんな工夫でどれぐらい営業成績をあげたか」
という点を押さえ、まとめてみましょう。
応募の内容に関わることを書く
自分のキャリアや実績が、いかに応募のポストに役に立つかを意識して書きましょう。営業職を希望しているのに、他のスキルを強調しすぎるのは控えるべきです。複数の企業に勤めた方は、在職期間が長い職歴と、応募内容に関連する職歴の仕事内容を中心に書きます。
実績につながった工夫した点を一言アピールする
一般的には職務概要の最後に、業務成績、営業成績などの実績をアピールします。
その際、工夫した点を短く述べた上で、実績をアピールがおすすめです。
例えば、「顧客のニーズのリサーチを追求した営業活動により、20XX年には契約件数全国3位となりました。」といった文章の流れがおすすめです。
「職務経歴詳細」の書き方
一番メインとなる部分であり、採用側が最も注目する部分です。
箇条書にしてわかりやすくすることが大切です。各項目で注意するポイントと、個人対象の営業、法人対象の営業の場合についてのポイントも解説します。
職務経歴詳細に入れるべき項目について
以下の項目を作成し、箇条書きで文を作成します。
注意するポイントを意識して作成してみましょう。
- ・ 【所属】・・・千葉営業所 など。
- ・ 【取扱商品】・・・例:飲み物なら「飲料」ではなく「果汁飲料」「健康飲料」等具体的に。
- ・ 【営業スタイル】・・・新規開拓か、既存顧客のルート営業か、アポ取りの方法など。
- ・ 【担当エリア】東京23区 など。
- ・ 【取引顧客】・・・対象は法人か個人か。法人ならどんな会社で何社担当したなど。
- ・ 【業務内容】・・・長い文章ではなく、箇条書きにする。
- ・ 【工夫した点】分析や提案をどのようにしたかなど、工夫した点を簡潔に。
- ・ 【実績】成約件数、達成率などを数字で記す。表彰の実績なども記す。
個人営業の職務経歴書のポイント
【個人対象の営業】
- ・ 新規開拓営業の実績を記す
- ・ 営業でどのような工夫をしてきたかを述べる
- ・ 達成率や売り上げを数字で示す
個人営業は、法人営業に比べると、新規開拓の能力が問われる場合が多いです。
そして、個人営業は、顧客は重役相手とは限らず、さまざまなタイプのあらゆるお客様へ対応する必要があります。そのため、個人営業では人柄が重視されます。
お客様とどのようにして信頼関係を築いてきたか、工夫した点も記載しましょう。
法人営業の職務経歴書のポイント
【法人対象の営業】
- ・ 扱った商品、営業で担当した会社の規模を記載する
- ・ 営業のスタイルや、企画提案力をアピールする
法人営業は、会社組織の担当や、役員クラスの方を相手に、提案力ができるかできないかという能力をみられます。
どれぐらいの会社の規模を対象にしてきたか、実績を上げた際どのような企画提案をしたのかも記しましょう。
業種別の書き方注意点
営業の業種によって、職務経歴書のまとめ方のポイントは若干違います。商品名に該当する言葉の使い方に注意が必要です。
不動産営業の職務経歴書のポイント
不動産営業の場合は、扱いが商品ではなく、物件となります。
以下のポイントを押さえましょう。
【不動産営業】
- ・ どんな種類の物件を扱ったか
- ・ どんな顧客を担当したか(個人・法人、新規・既存)
- ・ どんな実績を上げたか(件数・売り上げ、社内表彰など)
どんな物件を扱ったかについては、集合住宅・戸建て・駐車場・商業施設、などと記します。個人対象だけだったのか、法人対象があったとすれば、何パーセントぐらいかも伝えましょう。
流通向け営業の職務経歴書のポイント
流通業界は店長などの店舗責任者との関わる営業です。
以下のポイントを押さえましょう。
【流通営業】
- ・ 担当製品と対象顧客を具体的に記載する
- ・ 商品のシェア率、売り上げの伸び率を記載する
- ・ 店長などの店舗責任者へどのような戦略でアプローチしたか示す
消費者のニーズを意識した上でのアプローチも大切です。消費者のリサーチやマーケットを意識した上で、どのような戦略で売り上げを達成したかにも触れるといいでしょう。
IT営業の職務経歴書のポイント
IT業界の営業は、比較的専門性が求められます。
以下のポイントを押さえましょう。
【IT営業】
- ・ 取扱いのプロダクト(製品、サービス名、)を記す
- ・ 営業形態(直販・代理店など)
- ・ 専門性の知見を記し、営業にどう活かしたかアピールする
- ・ 営業スタイルや戦略、自己PR、情熱を示す
営業側の専門的な知識や資格が重要になります。資格など特にない場合にも、ネットワークを構築するのが趣味など、IT分野に精通していることを記しましょう。
金融営業の職務経歴書のポイント
金融営業は目に見える製品を扱うわけではないため、実績の用語を以下の通り使います。
【金融営業】
保険業・・・契約金額
銀行業・・・貯金残高、融資残高
証券業・・・預かり金額、手数料
- ・ 実績を数値化し、具体的に記載する
- ・ リテール営業か法人営業か、取扱商品を記す
- ・ 保飛び込みの新規顧客獲得は何件ぐらい行っていたかを伝える
営業のキャリアが浅い場合・書くことが少ない場合
職務経験が2年もなく、キャリアが浅い場合や、書く要素が少ない場合の書き方を紹介します。たとえキャリアが浅くても、スペースを埋める工夫をしましょう。
【キャリアが少ない場合】
- ・研修内容や、研修で修得したことを書く
- ・自己啓発に費やした期間があれば内容を書く
- ・自己PR欄を多めに書き、熱意をアピールする
- ・就業した会社の概要などを多めに書く
職務経歴詳細の例
20XX年4月~20XX6月 【業務内容】 ・ 営業研修(約1カ月) 20XX年6月~現在 |
パスキャリなら職務経歴書の書き方を相談できる
営業職を経験してきた方で転職を目指そうとしている方の中には、職務経歴書を上手く書けそうにないとお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。
経験してきた仕事を文章にするのが苦手な方や、どう書いていいかわからないという方は、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談することをおすすめします。
パスキャリなら、履歴書、職務経歴書の書き方や、アピールポイントや強みの書き方もアドバイスしてもらえます。
また、必要書類だけではなく、面接日の調整のための企業との連絡などもサポートしてもらえるため、時間や労力を無駄にすることなく、効率的に転職活動ができます。
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