セラピストにぼんやり憧れる人はたくさんいます。
でも、セラピストの意味や仕事内容が分からない人もいますよね。
セラピストの意味や語源・本質がわかると、より働くイメージができるでしょう。
そこで今回は、セラピストとは実際どんな職業なのか徹底解剖します。
セラピストとは何なのか、どのような種類があるのかなどを理解できると、セラピストへの道を踏み出す勇気が湧いてくるかもしれませんよ。
- セラピストという職業を選ぶ意味はどこにある?
- 語源から紐とくセラピストの意味
- 比較すると見えるセラピストの本質
- 目的で分類するセラピストの種類
- 「医療系」と「癒し系」で異なるセラピストの役割
- どのセラピストになるか迷ったらココがポイント!
- はじめての就活も安心!セラピストの疑問や不安はパスキャリで解消
セラピストという職業を選ぶ意味はどこにある?
セラピストと聞くとおしゃれな職業をイメージする人もいるでしょう。
でも、実際に仕事として成り立っていくのか疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
実は年々セラピストの需要は高まっています。
なぜセラピストが必要とされているのか、その理由を説明しましょう。
ストレスを感じている人が増えている
セラピーを利用する人の多くは、身体や心の不調を感じています。
不調の原因として多く挙げられるのはストレスです。
仕事や家庭・人間関係のストレスは今や社会問題にもなっています。
ストレスを抱える人が増えている現状が、セラピストという新たな需要を生み出しているというのは少し悲しいですね。
しかし、ストレスを解消したいお客様を支える需要のある仕事と言えるでしょう。
健康を意識する人が増えている
健康を意識している人が多い現代では、病気を予防する食事やサプリ・運動に関する商品やサービスが売れていますよね。
セラピスト需要の高まりや種類の幅広さも、健康志向の人が増加していることと関連しています。
倒れてしまうまでストレスや疲れを我慢するのではなく、定期的にリフレッシュして健康状態を維持する方が賢いですよね。
そのため、セラピーを利用する人がますます増えています。
障がいとともに社会に適応する人が増えた
障がいや病気があっても社会に貢献したい、夢を実現したいと願う人は大勢います。
実際に活躍している人たちもいます。
行政による障がい者の雇用促進支援やパラリンピックなどで、社会貢献の場は少しずつ増えていますよね。
しかし、ハンディを抱えた人が能力を発揮するためには、継続的な身体的サポートが欠かせません。
セラピストはその面でも大きな役割を担っているんですよ。
健康や美容産業の市場が伸び続けている
セラピストの需要は健康や美に対する価値観の変化に伴います。
ひと昔前なら、美しさは若者の特権と言われていました。
しかし、「美魔女」という流行語からも分かる通り、今では年齢に関係なく高い美意識をもつ人が増えています。
逆に、以前なら年配者のためのものと思われていた健康関連商品やサービスは若年層にも受け入れられている現状です。
このような事情から、健康や美容に関わるセラピストの仕事場は増え続けています。
語源から紐とくセラピストの意味
セラピストという職業を聞いたことがある人は多くいるかもしれませんが、意味や語源について知る人は少ないでしょう。
意味を知ることで、具体的にどのような職種が値するのかイメージできますよ。
セラピストの語源の意味を把握した上で、セラピストがどんな人なのか詳しく説明します。
あいまいに使われていることも多いため、ここできちんと整理しておきましょう。
そもそも「セラピスト」本来の意味とは
「セラピスト」は「セラピー」と「イスト(~する人)」を組み合わせた言葉です。
セラピーを施す人という意味になります。
「セラピー」とは、手術や投薬をしない治療法・療法のことです。
そのため、セラピストのことを「治療士」「療法士」と言うこともあります。
心や身体の不調を解消するセラピー(療法)はたくさんありますので、セラピストの職種も多彩です。
セラピストってどんな人
セラピーの種類によってセラピストの仕事内容は違います。
しかし、どの種類にも共通しているのは「対話を大切にしていること」と「専門知識に基づいて心や身体の不具合を解消していくこと」の2点です。
専門知識を身に付ける方法もセラピーの種類によって違います。
国家資格が必要なセラピー、民間資格のみでもなれるセラピストもあります。
比較すると見えるセラピストの本質
セラピストは職種ではなく仕事のジャンルを表す言葉です。
「ガテン系」や「飲食系」と同じで、その中にさまざまな職業があります。
時々間違った使われ方をする言葉に「マッサージ師」と「カウンセラー」があります。
マッサージ師もカウンセラーもセラピストの職業です。
しかし、セラピストを「マッサージ師」「カウンセラー」とは言えないこともあります。
少しややこしいので、ひとつずつ説明しますね。
セラピストとマッサージ師の違い
日本で「マッサージ師」という名称を使用していいのは、「あん摩マッサージ指圧師」の国家資格試験に合格した人だけです。
マッサージ師はマッサージ技術を使って心や身体の不具合を解消するので、セラピストと言えます。
でも、数あるセラピーの中にはマッサージを取り入れた療法を実践するものもあります。
とはいえ、「あん摩マッサージ指圧師」の国家資格をもたないセラピストのことを「マッサージ師」と呼ぶことはできません。
セラピストとカウンセラーの違い
対話により心の不具合を解消していくセラピストがカウンセラーです。
カウンセラーは対話そのもので心を癒していきます。
しかし、すべてのカウンセラーがセラピストではありません。
問題解決のために対話を利用するカウンセリングには「心や身体の不具合を解消する」という目的ではないものもあります。
就職カウンセラーや法律カウンセラーなどが例です。
カウンセラーには、セラピストであるカウンセラーとそうでないカウンセラーがいると覚えておきましょう。
目的で分類するセラピストの種類
セラピストの仕事は「心や身体の不調を解消する」ことです。
そこからさらにセラピストの種類を細かく分けて考えてみましょう。
どのような方法で不調を解消していくかにより、目指すセラピストが異なりますよ。
種類は「ボディ系」「メンタル系」「リラクゼーション系」「医療系」「エネルギー系」「その他」に分けられます。
ボディ系セラピスト
ボディ系セラピストはお客様の身体に直接触り、施術を行います。
施術の目的は、治療ではなく癒しです。
身体をほぐしたりバランスを整えたりすることで、リラックス効果やストレス解消を目指します。
多くは民間療法を深めたものです。
東洋医学や西洋のハーブ治療などがベースになっています。
マッサージによる施術が大半ですが、国家資格はないため「マッサージ師」とうたうことはできません。
ボディ系セラピーの例
・アロマセラピー
・リンパマッサージ
・リフレクソロジー(足つぼマッサージ)
・カイロプラクティック(整体)
メンタル系セラピスト
精神面に働きかけて心を癒していくのがメンタル系セラピストです。
メンタル系セラピストの中には、国家資格を取得して活動する人もいます。
国家資格のないセラピストがセラピーを行う場合、目的は治療ではなく癒しになりますよ。
メンタル系セラピーでは、対話やカウンセリング・催眠療法などで心の負担を軽くしていきます。
また、音楽や動物との触れ合いによるヒーリング効果をねらうセラピーも人気です。
メンタル系セラピーの例
・臨床心理士
・産業カウンセラー
・ヒプノセラピー(催眠療法)
・音楽療法
・アニマルセラピー
リラクゼーション系セラピスト
セラピストのほとんどは、リラクゼーションを目的としています。
でも、リラックス効果を高めることに特化したセラピーは、リラクゼーション系セラピーとして分類されます。
特に、人間の五感にアプローチするセラピーが人気。
アロマセラピーはその代表格です。
匂いは脳のさまざまな部分を刺激し、リラックス効果を高めます。
それぞれに合った香りを選び、心身のストレスや疲れを解消していく療法がアロマセラピーです。
ほかにも色や音を使ったセラピーがありますよ。
リラクゼーション系セラピーの例
・アロマセラピー
・カラーセラピー
・音楽療法
医療系セラピスト
医療系セラピストは「治療」を目的に施術が行える職業で、国家資格の取得が義務付けられています。
現代医学や東洋医学などスタイルはさまざまです。
どれも身体や脳に関する専門的な知識に基づいて行われます。
扱う不調も疲れや肩こり、心身のハンディキャップまで幅広く、医療機関と連携しながら行われる場合もあります。
医療系セラピストの例
・あん摩マッサージ指圧師
・はり師、きゅう師
・理学療法士
・作業療法士
・柔道整復師
エネルギー系セラピスト
エネルギー系セラピーは、物質の「気」や自然のパワーなど、医学では説明できない理論を施術に取り入れています。
「病は気から」という言葉もあるように、病気や回復のプロセスすべてが医学で説明できるわけではありません。
エネルギー系セラピストが受け入れられているのはそのような背景からでしょう。
ただし、こちらも治療目的では行えません。
あくまでも癒しを目的とした施術です。
エネルギー系セラピーの例
・パワーストーンセラピー
・フラワーエッセンスセラピー
・エンジェルセラピー
・気功
その他のセラピスト
すでに確立している職業のなかにも、セラピーとして捉えられるものもあります。
たとえば、スポーツセラピストです。
今まではスポーツトレーナーが行っていたスポーツ選手の育成に、運動学に加えスポーツ医学や心理学、栄養学などを学んだスポーツセラピストが関わるようになりました。
ケガやメンタル面でのダメージもあるスポーツ選手には、「心や身体の癒し」を含めたサポートが必要とされています。
その他のセラピーの例
・スポーツセラピー(運動療法士)
・フードセラピー(食育療法士)
・ハーブセラピー(薬草療法士)
「医療系」と「癒し系」で異なるセラピストの役割
心や身体の不調を解消してほしいというのがお客様の気持ちです。
しかし、セラピストには治療ができる「医療系」と、治療ではなく癒しを目的とする「癒し系」があり、その枠を超えたサービスは提供できません。
ここでは、「医療系」セラピストと「癒し系」セラピストの違いを見てみましょう。
医療系は治療が目的の医療行為
医療系セラピストは、病気や障がいそのものにアプローチできます。
この種のセラピーは医療行為と見なされますので、国家資格の取得が必須です。
国家資格を取得しているため、保険診療を行うことも可能。健康保険を利用するためには、対象疾患に該当していることや医師による同意書の作成など、いくつかの条件をクリアしなければなりません。
国家資格が必要とされるセラピスト
・はり師、きゅう師
・あん摩マッサージ指圧師
・柔道整復師
・作業療法士
・理学療法士
癒し系は健康維持やリラックスが目的
医療系セラピスト以外はすべて癒し系セラピストとなります。
「リラクゼーション」「ストレス解消」「リフレッシュ」など、癒しが目的です。
医療行為を行わないため、国家資格は必要ありません。
癒し系セラピストになるためには、民間資格を取得する方法と働きながら学ぶ方法があります。
民間資格は法的な義務ではありませんが、取得していると就職には有利です。
また、仕事自体は無資格でできても、キャリアアップには資格取得が必須という職種もあります。
代表的な民間資格
・日本臨床心理士資格認定恊会認定臨床心理士(臨床心理士)
・日本リフレクソロジスト認定機構JREC認定ライセンス(リフレクソロジスト)
・日本アロマ環境協会主催アロマテラピー検定(アロマセラピスト)
どのセラピストになるか迷ったらココがポイント!
セラピストは種類が多いので、どれを選んだらいいか迷ってしまうかもしれませんね。
どのセラピーもストレスを抱えている人を助ける仕事です。
そんなセラピストを長く続けられるのはどれなのか、選ぶポイントを紹介します。
収入・将来性で決める
続けていくためには、収入面で安定していることが重要です。
どんなに尊い仕事でも、生活ができなければ続けていけません。
それぞれの平均収入から、生活していけるかどうか、キャリアップが可能かどうか確認しましょう。
また、流行り廃りが激しいのもセラピーの特徴です。
過去数年のデータなどから需要や人気が安定しているものを選ぶといいでしょう。
なりやすさで決める
後悔や無理なく働き続けていける条件を提示している職種がどれなのか、求人情報を参考に比べていくことも必要です。
セラピストは、年齢やノルマなど求人内容が職種によって大きく違います。
より高い収入が得られる職種でも、資格や経験値が重視されることがありますよ。
はじめての就活も安心!セラピストの疑問や不安はパスキャリで解消
セラピストの意味は身体の不調を癒す人のことで、今まさに必要とされている職業です。
職種の幅が広いので、漠然としたイメージを持つ人もいるしょう。
意味を理解することで、具体的な仕事内容をイメージできるようになりますよ。
それでも、進路に迷う人は転職エージェントのパスキャリをぜひご利用ください。
パスキャリでは、仕事を紹介する前にカウンセリングを行い、あなたの長所や強みを見つけ出します。
どのセラピストが向いているのか、どのセラピストがなりやすいのか、疑問や不安を解消しながら転職をサポートしますよ。