マッサージなどを提供するボディ系のセラピストは、主に自分の手を使って施術をします。
「腱鞘炎」になりやすいという話を聞いて、セラピストへの夢を躊躇していませんか?
そこで今回は、腱鞘炎をはじめとするセラピストの職業病と、その対策について解説します。
セラピストという仕事についてきちんと理解しておけば、無理なく続けることができますよ。
- セラピストは腱鞘炎になりやすいって本当?
- セラピストの職業病とは?
- セラピストにおすすめの腱鞘炎の対策
- セラピストはやりがいの多い仕事!
- パスキャリで無理なく働ける求人を探そう!
セラピストは腱鞘炎になりやすいって本当?
セラピストは腱鞘炎になりやすい、という話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
しかし、一口にセラピストと言ってもさまざまな職種があります。
ここでは、腱鞘炎とセラピストの関係を見ていきましょう。
セラピストの職種で施術は異なる
セラピストは、お客様の悩みを聞いてその人に適した施術を提供する職業。
心身ともに癒す仕事ですが、その種類は多種多様です。
身体を主に癒すセラピストは、医療系セラピストやボディ系セラピストと呼ばれ、マッサージなどの手技を使います。
一方、心を癒すセラピスは、メンタル系セラピストやリラクゼーション系セラピストなど。
話を聞いたり、ハーブや音楽で心を落ちつかせたりするのでセラピストの手足や腰に負担がかかる施術はありません。
セラピスト研修は親指の痛みを感じやすい
セラピストに就職すると、最初に研修期間というものがあります。
セラピストとしての基本的な技術と知識を蓄えるために必要な期間です。
セラピスト未経験者だと、この研修期間でまず親指の痛みを感じやすいでしょう。
特に、ボディ系セラピストや医療系セラピストの研修プラグラムで見られる傾向です。
親指の痛みの原因は、マッサージをはじめとする施術によって親指に負荷がかかってしまうことにあります。
ある程度回数をこなせば関節がしっかりするので、痛みも徐々に気にならなくなり、バランス良く指圧をかけながら施術できるようになります。
正しい方法の習得が大切
セラピストは身体に負担がかかる業務も多くありますが、仕事を続ける限り、痛めた部位が完治するまで安静にしておくことはできません。
最初は、慣れない負荷で身体に痛みが出る場合があります。
研修期間のうちに、身体にかかる負担が少ない正しい施術方法を習得することが重要です。
基礎を習得しないうちに、幅広い施術方法を実践していくことは避けましょう。
特に、自己流でさまざまな施術方法に挑戦すると、アクシデントを招きやすいので注意が必要です。
間違えた施術法を実践し続けていくと、身体に負担がかかり続けます。
施術を重ねるほど問題は蓄積していくので、慢性的な痛みを抱えている方もいるようですよ。
セラピストの職業病とは?
技術職であるセラピストには、特有の職業病があります。
手技による負担だけでなく、立ち仕事による負担も。
ここでは、セラピストがかかりやすい職業病の特徴と対処法を紹介します。
腱鞘炎
手技による施術をするセラピストに多く見られる職業病のひとつが「腱鞘炎」です。
腱鞘炎は、腕や指を長い時間にわたって酷使することが原因で起こります。
腱鞘炎の症状は次の通りです。
・指、腕に痺れや腫れなどの症状が出ている
・指や腕を動かしにくく、身体がだるい
・指や腕の関節を曲げようとしたときに、カクカクという音や痛みを感じる
腱鞘炎の治療法は、急性期と回復期で異なります。
急性期は、安静が必要です。
腱鞘炎の症状が出ている患部をテープや包帯で固定し、できるだけ動かさないようにしましょう。
回復期は、筋や腱のストレッチ・関節運動・温熱治療を行います。
筋や腱の柔軟性を高めることが目的です。
腱鞘炎は、一度発症すると数週間~数か月の治療期間が必要。
指や腕を長時間使用した場合は、ストレッチや休憩をこまめに入れることが大切ですよ。
腰痛
腰痛もセラピストに多く見られる職業病です。
以下のように、腰痛になる原因は多岐にわたります。
動作による原因 | 長時間、腰に負担がかかる体勢で仕事をしている など |
環境による原因 | 施術用のイスが身体に合っていない、設備の配置が正しくない、 労働環境が悪い、労働時間が長い など |
個人差による原因 | 体格、年齢、腰痛が起こる基礎疾患を持っている など |
心理的な原因 | ストレス |
これらの原因で、腰の筋肉や筋膜の損傷による痛みや、椎間板ヘルニアなどの症状があらわれます。
腰痛の治療期間は症状によって異なるので注意しましょう。
ぎっくり腰は1週間~2週間、椎間板ヘルニアは手術になれば数か月は治療期間が必要にです。
セラピストあるある
職業病は、身体の不調ばかりではありません。
以下のような、いわゆる「職業あるある」も職業病だといってもいいでしょう。
・休みの日でも、テレビで健康特番を自然と観ている
・街中ですれ違う人の中から、疲れている人が分かってしまう
・疲れている人を見ると、その人に合う施術方法を自然と考えている
セラピストは、お客様の心身を癒す職業です。
健康番組に目が行くのは、セラピストという仕事に対する探究心があるからこそですね。
また、日頃から疲れているお客様を癒すセラピストだからこそ、自然と疲れている人が分かったり、疲れている人の施術法を考えたりしてしまうのかもしれません。
セラピストにおすすめの腱鞘炎の対策
腱鞘炎は、ボディ系のセラピストだと高確率で発症してしまう症状です。
痛みをともなう腱鞘炎になると、仕事も集中できなくなりますよね。
ここからは、セラピストにおすすめの腱鞘炎の対策方法をチェックしていきましょう。
職場仲間と施術し合う
セラピストならではの対策方法のひとつが、同じセラピスト同士で施術し合うという方法です。
職場仲間であるからこそ、抱えている痛みが分かるので頼みやすいですよね。
お互いに施術し合うことで、手技の練習にもなります。
自分の身体に蓄積している疲労を解消しつつ、セラピストとしてのスキルアップもできるので一石二鳥です。
休み方を覚える
セラピストになる上では、仕事の休み方を覚えるのも重要です。
しっかりと身体を休めなければ、疲労が蓄積します。
また、仕事帰りのお客様を対応すると、帰宅時間が遅くることも。
仕事の終了時間が一定でないと、生活リズムも乱れてしまいがちですよね。
仕事中もうまく休憩をとったりストレッチしたりして、身体をしっかりと休める習慣をつけましょう。
セラピストはやりがいの多い仕事!
セラピストは、人のために役に立ちたいと考えている人には、やりがいのある職業です。
とはいえ、職業病に悩みながらどのようにしてモチベーションを維持するのか知りたいですよね。
セラピストには、どのようなやりがいがあるのか紹介しましょう。
感謝される
セラピストは、お客様から感謝されることの多い職業。
お客様は心身疲れていたり、不調に悩んでいたりして来店されます。
その悩みが解消されると、とてもうれしそうな表情や言葉をいただけます。
お客様からの感謝の気持ちを聞いて、仕事にやりがいを感じるセラピストはたくさん。
「もっとお客様に喜んでもらいたい」という向上心にもつながります。
達成感がある
セラピストの施術を受けるお客様は、蓄積している疲労や身体の不調を抱えていることがほとんどです。
施術していくと、凝り固まったお客様の身体がどんどんほぐされていきますよね。
手技による施術は特に、お客様の身体が変化していく様子を実感できます。
自分のカウンセリングどおりの施術で効果があれば、達成感だけでなく自信もつきますよ。
手当てなどがある
手当てがしっかりしている点もセラピストという職業の魅力。
たとえば、業務成績が良ければ、特別ボーナスをもらえるサロンは珍しくありません。
セラピストは、自分のスキルを日々磨き、確かな実力を求められる職業です。
資格を取りたい場合には取得するための費用サポートだけでなく、資格所有者としてのボーナス支給がある場合もあります。
独立できる
自分のスキルを磨き、自信が十分に出てきたら独立するのもいいでしょう。
自分のお店を持てば、自分が思い描く理想のサロンを作ることが可能です。
最新技術を取り入れた施術法を導入する、お客様に合わせて施術メニューを変更する、といったことも自由にできますよ。
集客が安定すれば、収入の増加も期待できます。
パスキャリで無理なく働ける求人を探そう!
腱鞘炎は、手技で施術するセラピストがなりやすい職業病です。
ほかにも腰痛を引き起こす人もいるので、休憩やストレッチは欠かせません。
もし、腱鞘炎や腰痛に悩みたくない場合は、手技を使わないセラピストの道に行くのもひとつ。
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